副看護師長
小野寺 直子
プロフィール
准看護学校を卒業後、個人病院勤務を経て、国立療養所名寄病院（現・名寄東病院）で長らく勤務。
働きながら通信制に通い看護師の資格を取得、病棟師長等を経験。
一旦ブランクの後、親族から中頓別町国保病院で看護管理者の募集があることを知り、看護師長として赴任。
スタッフ一人ひとりを信頼しています
見守りながら、任せて、支えていくことを大事にしています
看護学校卒業後、名寄東病院で長く勤務をしていました。体調を崩し多少のブランクの後、再就職先を探していた頃、中頓別に住んでいた姉から看護管理者募集の話を聞きました。当時はまだ体調も完全でありませんが、これまでの管理職の経験を生かせるかなと思い、飛び込んでみました。当時は看護師寮が無かったため、私の体調に配慮し生活環境の良い住宅を事務長自ら探してくださったので安心し、単身赴任でこの街へやってきました。
赴任してみて、町立の病院としては割と大きく、新しい病院だと感じました。外から師長として入り、スタッフに溶け込むまでは少し時間がかかりましたが、「働きやすい環境づくり」をしようとこれまで取り組んできました。
まず患者さんのことを考えて行動する、そんな風土が根付いています
風通しの良い環境の中で地域を支える喜びがあります
当院は町の高齢者の方の健康管理を支える地域の病院です。町民の方が住み慣れた町の中で過ごせるよう、患者様とも顔の見える関係の中で地域を支えています。
小さな病院ですので、職種を問わず職員どうし、互いを理解して仕事を進めているのが良さだと思います。
看護師と助手は特に密に情報提供をして、申し送り、カンファレンスにも助手が加わり他の助手にも情報共有をしていきます。新しい助手さんが入職されたときは、必ず看護師が付いて、1週間程度基礎をしっかりと指導をして、それから助手のリーダーについてもらって育成をしています。
高齢の患者さんが多いため、褥瘡の予防、食事介助、日常生活ケア、車いす移乗など、介護に必要なことを身につけることができます。特に褥瘡予防については力を入れていて、褥瘡委員が記録を取り、治療面、栄養面、体位変換など多面的に取り組んでいます。当院に入院して大きな褥瘡ができるような事例はほぼありません。
また、医師との関係性も近く、看護師の話もしっかりと聞き入れていただけ情報を共有することもできています。治療のために遠い町外に出てしまった町民の方にまた戻ってきてほしい、地域の医療機関としての使命を果たしたいととても熱心な先生方で患者さんの症状で相談があれば、看護師からお伝えして、それを受け止めて対応してくださいます。
そんな風通しの良い関係が当院の魅力だと思います。
「患者さん中心の看護」と、「職員一人ひとりの生活」を大切にしたい
スタッフを信頼し、見守りながら、支えています
私自身も、スタッフも、「患者さん中心の看護」を大事にしてほしいと考えています。
幸い、当院のスタッフは患者さんに対してとても丁寧に接しています。赴任してすぐ気づいたのですが、当院ではナースコールがなると、皆まずはベッドサイドへ出向いていきます。ステーションからインターホンで「どうされましたか」でなく、患者さんの所に駆け付け、患者さんの状態をみてお話を聞く、まず患者さんのことを考えて行動する、そんな風土が根付いています。
そして、「職員ひとりひとりの生活」も大事にしたいと思います。
例えば一人で子育てをするシングルマザーの看護師は仕事と生活の両立が大変です。だからシフトや、働き方にも配慮しています。また、一人ひとりの個性や背景も大事にしたいと思います。例えば、病気から復帰したスタッフの勤務体制をどうするか、本人に無理が無いように相談しながら決めていきます。職員の生活環境や家族状況のことを念など、定期面談だけでなく日々病棟をラウンドして、相談したそうな職員がいると個別に相談を受けています。
管理者として、スタッフ一人ひとりを信頼しています。信頼が無ければ看護は任せられないし、人も育って行かない。見守りながら信頼して、任せて、支えていく。それをモットーにしています。
町の方が住み慣れた町内で暮らせるように、介護医療院がオープンします
生活の潤いや季節感を感じられる、明るい病院づくりを進めたい
当院を退院された患者さんが、町内に受け皿がなく、遠く旭川や札幌まで移られるケースもありました。できるだけ町内で対応をしようとしても、医療依存度が高く介護が必要な方、自宅ではカバーしきれない認知症の方、経管栄養や常時吸引が必要な方、そんな町民の方が住み慣れた町の中で過ごせるように、当院の中に介護医療院を開設し、新しい病院づくりが始まります。
１日でも長く町の中で過ごせるように取り組んでいきたいと思います。介護も必要な長期の方が多くなりますので、介護スタッフと知恵を出し合いながら、生活の中での潤いや季節感を感じられる行事、明るい病院づくりに取り組みたいと思います。患者さん第一で安心して過ごせる「当院の良さ」を大事にしながら、働きやすい職場づくりにも取りくんでいます。
中頓別町は四季を通じて美しい景色に囲まれています。新緑の青々とした景色、空気もよく、牧場と緑と山にも囲まれて、動物の姿も見られる。そしてとても人が温かく優しい町です。
そんな当院で、新しい病院づくりに加わってくださる方を、お待ちしています。
